肥満による健康リスク

肥満とは、正常な状態に比べて体重が多い、あるいは、体脂肪が過剰に蓄積した状況のことを言い、日本肥満学会は、肥満状況を「BMI」を使って診断しております。

これによると、肥満の状態とは、BMIが25.0以上で、かつ、肥満に関連する高血圧や高脂血症、糖尿病などの健康障害がある、内臓脂肪が蓄積している、のいずれかの状態の場合は「肥満症」と診断され、医学的な治療が必要な状態となります。

肥満に伴う健康障害としては、まず、心臓への負担かあります。

肥満によって体が大きくなると毛細血管もその分長く伸びます。このため、心臓はこれまでよりも遠くへ血液を送る必要が生じるため、それだけ、心臓に負担がかかります。

また、脂質異常症(高脂血症)や動脈硬化の進行を加速させる危険性が高まります。

体重が重くなると、当然のことながら、膝や腰への負担がまします。歩くとき膝には体重の2~3倍の荷重がかかります。このため、変形性膝関節症の原因となります。

肥満になると、首周りに脂肪がついて気道が狭くなることがあります。これは、睡眠時無呼吸症候群の原因の1つです。

また、高血糖、高血圧、高脂血症などさまざまな生活習慣病を引き起こした状態の「メタボリックシンドローム」の原因となります。

女性の場合は、卵巣機能の異常を引き起こし、その結果、月経異常や月経不順、不妊、子宮ガンや卵巣ガンにかかりやすくなります。

また、閉経後も女性ホルモンの濃度があまり下がらないため、乳がんの原因になるとされています。

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